2019年5月、上田町交差点にMADOをオープンします.
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MADOは、Matsu(食堂+フードスタジオ)、コブル(フェアトレードセレクトショップ+コーヒースタンド)、菌toko(菌ちゃん野菜と土づくり)に加えて、建築設計室わたなべ(建築デザイン事務所)の4者が共同で運営する新しい複合空間です.
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MADOとは、例えば窓です. 窓は、内側(室内や自分自身)と外側(外部環境や地域社会、他者)の関係性を決定する装置です.大きい窓は他者との関わりを広げ、小さい窓は限られた他者との親密な関わりを助けます. 窓の在り方次第で両者の関係性が変わり、それぞれが持つ意味や質までも変容します.
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この建物は、平成10年頃まで、不動産屋、時計店、質店、美容室、オーナー住居が雑居する複合空間でした.周囲にも、職人の工場や銭湯、商店、貸家など、生活を支えるあらゆる業種が混然一体となって鹿沼の地域経済をつくっていた.それから20年弱、オーナー住居以外は空き店舗となっていました.周囲も同様で、生活を支える商店は店を閉じ、業種も減り、地域経済はその関係性を薄め外に外に拡散していった.そして、個の時代です.スマート端末を携えて、個人が世界中の他者と交信する時代です.そこでは、地域社会が簡単に飛び越えられます.ともすると、地域で生きていながら、地域内の関係性が抜け落ちてしまう.
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そこで、窓です.他者との関係性をつくる窓を目指します.MADOは複合空間です.異業種のメンバーが集うことで新しい関係性に挑戦し、表現するための空間です.運営4者同士のドメスティックな関係に始まり、訪れるあなた、それを越えて、あなたが他者と出会い、新しい関係性、新しい地域をつくるきっかけの場です.(2019.3.7 up)
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