朝倉の住まい
 住宅密集地に計画された木造平屋の一戸建て住宅.

 北面以外を2階建ての建物や雑木に近距離で囲まれており、東南方向の僅かな角度に視界が抜けるのみの比較的閉鎖的な敷地である.建物の外形が「く」の字なのは、その僅かに開けた南東方向にLDKを向けて採光と通風、視界のゆとりを確保した結果である.

 建蔽率を考慮すれば一部2階建てとすることも検討されたが、住み主の要望もあり平屋となった.それでもできる限り敷地の窮屈さを解決しようと、建物を出っ張らせたり引っ込めたりして出来た残余空間に開口部を開いてる.

 構造躯体のコストダウンと周辺建物のボリュームとの調和のために軒高は3メートルとやや低く抑えているが、室内では天井高さを操作し梁をあらわしたりして閉塞感を感じさせないよう注意している.




敷地 栃木県足利市
規模・構造 木造(在来軸組) 平屋建て
延床面積 74.76平方メートル(22.65坪)
総工費 1,600万円(税抜)
竣工年月 2016年9月

fig.1 既存建物解体前
fig.2 地鎮祭
fig.3 木造軸組建方
fig.4 外壁下地, サッシ (16.7.23)
fig.5 外壁 (16.8.30)
fig.6 室内内装工事 (16.9.15)