なかがわ水遊園・おもしろ魚館(古市徹雄都市建築研究所+佐藤総合計画/2001)は
自宅から1時間ほどの近場でありながらこれまで未経験でずっと行きたいとは思っていてようやく来訪、
設計は古市徹雄率いるチームとあって期待していたが実空間はその期待以上で建築も展示もとても良かった.
展示は淡水魚を中心にしたあまり馴染みのなかったがユニークで個性的、
建築は鉄、ガラス、コンクリートによるゴリゴリで骨太、
そのどちらも負けないぞというジリジリとした等価な対峙の様が
頼もしい空間、そこにい尽くしたいという気持ちを起こさせる.
それ以上に気に留まったのは、ぐるりとした終点のない動線である.
正面のアプローチスロープからエントランス、受付、展示空間を経て再び外部スロープ、
そこから屋上デッキ、デッキからは北関東の美しい風景に目が導かれ動線が消えていく、
その道中に大きなハイライトがないのだが、そのハイライトのなさが、それを大きく助長している.
彼のいう「走向自然」がこの動線体験で体感できる.