堆積物を母屋の屋根から地上に掃き下ろす。堆積物の見た目は土や砂だが、出自は山で、落ちてきた枝葉だろう。積雪落下防止を目的としているのだろう、屋根には、清掃の足場にもなった100ミリの角鋼管が軒と平行に取り付けられていて、これが堆積物を貯め留める悪さもしている、固定部分も経年で屋根を裂孔している、この機に外してしまった方がよいだろうと金子さんと話す。雨を防ぐ頭部が滅失した煙突には、漬物バケツを被せて応急した。清掃が済み望見する。もっとも東の山林と接近する部分に目がいく。数年前の降雪で積雪倒木直撃して破壊した屋根からの雨漏りにより下部構造が崩落し、それに引っ張られ屋根も歪曲している。山林と母屋のこの接近さが、不自然な感じがして気になる。この接近は建築当初からなのか、増築されたのか、それとも山林側が崩れたり樹木が生育して母屋との距離を縮めたか、いずれにしてもこの不自然な接近を足がかりにして、改修の具体が決まっていく気がする、