開けっぱなした玄関戸から寒冷紗が行ったり来たりしているから風がよく抜けるのが見える、雑木林がすぐだから蚊が入らないかと気になりながら中を覗くと施主がダイニングテーブルで書き物をしていてその先には庭の緑が見える。こちらに気がつく施主は玄関とダイニングの続きの土間をその足ですたすたと来ながらこちらを歓迎してくれるのだがこの通貫はこの家の改修のなかでとくに時間をかけて考えた部分だ。先の庭は前回は未完だった脇本さんとつくった庭で、庭が含まると通貫より通観という体感がある、この通観は施主に加えてこの玄関の前に来訪する人らが皆体感して何か受け取るだろうか。ダイニングの向こうに緑が見えたり、風が吹いてきたり、鳥の哭き音が聞こえたりそうした感じがしたらもう十分、この家を体感しているし、交歓している。ここはオオジノの遥拝所と呼ぶのがいいなという最初の感想は、この通観で具体化したと実感した朝7時、今日は千葉さんによる撮影、
脇本グリーン(@tak__waki)
千葉崇則(@takanory_chiba)