
虎岩のことは小さい頃から知っていたが、訪れたのは初めてだった. 古峰ヶ原の沢の大芦川にそれはあって、イエローとグレーの地層がまるで虎のような巨大な一枚岩である. 地層というと横方向の積層をイメージするが、虎岩は積層が縦方向になっている. 地球内の途方もない大きな圧力によって、長い時間をかけてそうなったのだろう. 言葉を失うものすごいパワーを持った場所である. 虎岩に来るきっかけをくれたのは今は都内に住むMさんとSさんである. 彼らは近々、傍にある家屋をリノベイションし、そこを新たな表現のための拠点にするという. 大芦川は関東を代表する清流である、地元の人がそれに気づいていないのが不思議だ、 Mさんにそう言われ、僕もその一人だったことに今日気付いた.
この場所を、鹿沼の人の日常の中に取り戻したい、というMさんの言葉が印象的だった.