道路の矛盾


「利便性の向上のため道路を新設しています」 という看板を掲げる工事を至る所で目にします。 でも、この「利便性」という言葉の使われ方はしっくりこないものがあります。  道が新たにできることで、それまでの土地、まちが車道を挟んで2つに割れます。 徒歩であれば信号を待つことになりますし、横断歩道など、渡る箇所も限られます。 それまではなんなく歩いて行けた場所へ、なんなく行けなくなるのです。  つくられる道路が広ければ歩道橋が架けられるかもしれません。 これは一見、歩行者を車から守る健全な計画に思えるでしょう。 でも高齢者の人にとってみればどうでしょう。  「車を通りやすくするんだから、あなたたちは階段を上りなさい」  と言うわけです。 僅かな階段だって上れないお年寄りの方も多くいらっしゃいます。 そういう人たちに対しては、  「お金を払ってタクシーに乗りなさい」  とでも言うのでしょうか。  「車のおかげで旧市街のお店が衰弱し、 大きな駐車場のある郊外の大型ショッピングモールにお客を取られてしまう」 と言って、「旧市街の町おこしをどうしようか」と悩む面と、 当たり前のように道路をつくり続け、「町が発展した」と勘違いする面。  いろんな矛盾があるようです。
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茂呂山

散歩がてら茂呂山を登りました。 山に抱かれ、黒川が注ぐこの土地に、どうして先人が住んできたのか分かる気がします。  
そしてもうすぐ鹿沼市長選挙です。 今後のまちの方針を決める大切な一票。  こんなブログもあります。 http://juntyan.blog46.fc2.com/ 僕にとっては初めての投票になります。
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さつき 今年はまだまだ

先日こちらで書きました、さつきです。 すでに10つくらいの花を咲かせましたが、今年はもっともっと咲きそうです。 まだつぼみがたくさんついています。  
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黒川で魚採り

今日は、虫取り網とバケツとお弁当を持って黒川へ出かけました。 水も温かく、魚も元気です。 車に乗ればガソリンは無くなってお金もかかりますが、黒川と魚はこれまでもこれからもずっと流れていそうです。  
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旧家の方のご理解

今日は旧市街の4棟のお宅にお邪魔し、事情の説明と調査をさせてほしいとお願いに回りました。 結果は嬉しいことに、4棟中4棟からOKをいただけました。 知らない学生が一人急に訪ねてきて、「家に入れてください」という無理に対し、快くお許しをいただけるのはどうしてでしょうか。 僕が訪ねられる側ならば断ると思います。 旧家ならではのご理解があられるのでしょうか。 いただいたチャンスですので、調査も頑張ります。  
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まちかどスナップ その5

おじいさんとおばあさんが武子川の掃除をしています。 バックの帝国繊維工場の倉庫群も楽しいです。  
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まだまだこれから

養生幕を張っていたので「取り壊しかな?」と思っていたら、トタンの塗り替えでした。 建物の取り壊しも多いですが、使い続けるための直しを見ると「これからも住み続けるんだなぁ」と、嬉しくなります。 ほとんどの場合、物理的にはまだまだ現役ですから。  
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まちかどスナップ その4

猫ちゃんがのんびりできる場所も減っている気がします。  
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まちかどスナップ その3

何があるんだ?と、進みたくなるみち。   
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花木センターより

山に囲まれて、樹木に囲まれて、庭に囲まれて、建物に囲まれる。 室内はさぞかし居心地のよい空間だろうと想像します。   
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今年も咲きました

去年のこの記事で書いた、僕のさつきです。 1年で大分大きくなりました。コケの盛り上がりといい、枝振りといい、日に日に成長していくのが分かります。 今年はもっともっと花をつけそうなので、またアップします。   
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テーマパークと人間の住むところ

以前であれば生活の場に墓地があるのは当然でしたが、近年つくられた住宅地には墓地はありません。 新しい住宅地が「テーマパークのよう」と言われるのは、そういうところかもしれません。 どこか人間味、現実性のないまちはつまらないです。   
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まちかどスナップ その2

今日は自転車で図書館に行ったので、ついでにカメラぶら下げて市内を一周しました。 春の暖かさが気持ちいいです。   
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家の中と家の外の境界

鹿沼で唯一、戦前の建物がかたまって残っている場所です。  
こういう通り沿いに建つ町家形式の民家にはほとんどの場合、土間が備わっています。以前は商売のためのスペースだったり、家事のスペースだったり、裏庭へ抜ける通路だったりしました。そんな土間について。  土間を持つ家にお客さんが来ると、必ずそのお客さんは自然に土間の中に入って、住人が出てくるのを待ちます。今日の住宅ではきっと、玄関へ入るどころか、その扉さえも開けずに待つことになるのでしょう。この違いはいったい。  やはり、土間は土足であることが大きいのではないでしょうか。 「家の中では靴を脱ぐ」の意識が常識なのが日本人ですから、これは言い換えれば、「靴を脱がない土間は外」となります。家の内と家の外の境界が曖昧なのです。だから知らない人でも入りやすい。  鹿沼の旧市街のように歴史的に古い町のおばあちゃんなんかはよく、家の前の道をほうきで掃いていたりします。これはきっと、「町はみんなの物」と考えているからでしょう。これも「家の中と家の外の境界が曖昧」だからこそではないでしょうか。 家と町がはっきり区切られず、ゆるやかに繋がっているから、家と繋がった町も自分のものとして大切にしているのです。  自分の家の塀の中だけがきれいであれば良い、という考え方とはちょっと違います。 
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衣食住について

「衣食住」という言葉があります。 人間生活の3要素、もしくはそれらの関わり合いを表す言葉です。  日本では「衣」と「食」に比べて「住」の教養が極めて低い、と言われています。 これは、新興住宅地や旧市街を見れば明らかです。 家と家は互いに迫り合い、窓を開ければ隣の家の部屋が丸見え。 それぞれの趣味趣向の主張し合う表面的で一時的な安っぽい町並み。  以前ならば、周辺の家を考慮して窓をレイアウトしたり、後ろの家に影を落とさないように外壁の位置を調整することが当たり前のようでしたが、そのように周辺を考慮した家づくり、まちづくりはあまり見られません。 外車に乗ってこぎれいなかっこをしている人でも、住んでいる家が農村の景観を台無しにしている洋風瓦、外壁ピンクのおかしな家に住んでいる、というのは分かりやすいケースです。「住」の教養が著しく低い。  そしてこれが鹿沼の現状でもあります。  今日は、明治時代から続く木製材業を営むお宅の調査に行ってきました。 柱・梁にはヒノキ、戸にはケヤキ、天井板にマツ。 建築から80年以上建っていますが、それらの木目が醸し出す風合いと、力強さはとても美しいです。  「この家は商売で売りものにならない余り物を使って建てたんだよ」 とご主人はおっしゃっていましたが、とても余り物には見えない美しさ。 高い建築技術と手間をかけたからこそだと思います。  このお宅は現在、板塀を建てなおしている最中で、大工さんが作業をしていました。 作業もだいぶ進んでいる様子でしたが、そこにご主人が来て、 「こんな材料じゃあダメだよ。使える物と使えないものくらい分かるでしょう?」 と、大工さんに既に作業の終えた柱の材料についてご指摘されていました。 人様に見られる塀なのだから、もっとちゃんとした材料を選んで使ってよ、というのです。  ここに今の現在の人との意識の違いがあると思います。 このご主人は住宅、建物を人に見られる物として質の高いものにしようとしています。「自分の家なんだから好き勝手つくる」ではなくて、まちの一部として考えて、他人にも気持ちのよい建物にしようとしています。  みんながこういう考え方で家を建てたり、経済性優先で売られる建て売り住宅を買うことをもっと考え直して慎重になれば、もっと環境のよいまちになると思います。   
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上田町の十二社神社

上田町に十二社という社があります。 日光二荒山神社の分社である今宮神社よりも歴史は古いを言われています。  
これは去年の秋に撮影したものです。 社の脇のイチョウが観音様に見えませんか?写真右を向いて、手を胸の前に上げているような。(神社に観音様はおかしいですが)  この十二社神社の社の向きについていろいろ考察がされています。 江戸期以前と現在ではその向きが変わっているんです。  
これは江戸の文化年間に描かれた絵図です。 社は南を向いています。  次に大正時代の絵図です。 
この頃には社は東を向いています。  神社は東もしくは南を向いて建てられることが多いようですが、 北、西向きも例外的に存在するようです。  この十二社神社の向きが変わったのはどうしてでしょうか。 
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共有するまち


水路沿いに住宅が並んでいる戸張町の風景です。 一見するところ、写真右側には5軒ほどの住宅が並んでいますが、不思議なことに石塀は一続きになっています。 複数の所有者が一つの塀を共有しているのです。 誰が?同時に?話し合って?この塀を据えたのでしょう?  この写真でもそうです。  
どこからどこまでがどのお宅?  近年区画整理が行われた旧市街では新しく建てる建物を旧宿場町らしく切妻屋根の妻入り形式にしましょう、とか、外壁の色を調和させましょう、とか、景観誘導の取り組みもあるようです。 でも、古絵図で見る限り、切妻屋根の妻入の建物なんて殆どないし、そんな風にしてつくられた町はどうも安っぽい。  そんな現状に比べても、最初に見た「共有する塀」の方がとっても町に溶け込んでいるし、近所の繋がりも強そうに見えます。 
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瓦は青空に映えますネ。 波のように迫りくるようです。   
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路地の主

下田町のとある住宅を調査させていただきました。  外寸を採っていると、 「おい、おれの庭でなにやってるんだヨ」 と声をかけられました。  振り返ると足下に美人な猫くん(ちゃん)が座っていました。   
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「大谷石類似石」と括られる石

大谷石は全国的にも有名な凝灰岩で、産出地である栃木県はもちろん全国で建材として使用されています。 大谷石の中にもさらに種類が分けられますが、一般に「大谷石類似石」もしくは「大谷石」として認知されているようです。  鹿沼の古い蔵や塀に用いられている石材は、厳密には大谷石ではなくて、深岩石という「大谷石類似石」です。 (深岩石については以前の記事をどうぞ)  深岩石の他に、板橋石というものもあります。これもいわゆる「大谷石類似石」として認知される、日光方面によく見られる石材です。  今日、これらの石材の研究論文を書いた後輩に深岩石と板橋石をもらいました。  
左が深岩石、右が板橋石です。 茶色の節(ミソ)が多い深岩石に対し、板橋石は真っ白です。  
写真左側:深岩石の蔵  
板橋石の蔵  こんなにも雰囲気が変わります。 荒々しい深岩石と繊細な板橋石です。  ちなみに後輩の研究では板橋石は、大谷石や深岩石に比べ組織が微細で圧縮強度は約2倍でした。 
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栄町の防犯灯

写真は栄町の大通り沿いの様子です。 大型スーパーやファミレスの建ち並ぶ、いわいるロードサイドの商店街。  ここは歩いている人も全くいませんし、車が走っているだけ。そこで地元商店会が防犯灯として街路樹に電飾を巻き付けたのですが、これが正直、電飾の量の中途半端さに冬の寒さが加わり、とても寒々しい印象です。巻き付けられた街路樹もこれでは可哀想です。  これで防犯性の向上と言えるのかも疑問です。 防犯に重要なのは「人のいる気配」ではないでしょうか。通り沿いの住居から灯りが漏れていたり、夕飯の匂いがしていたり、もちろん人が歩いていたり。決して電飾で解決できる問題ではありません。  防犯への手放しの対策が、逆に寒々しさを助長しているのが残念です。   
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春ですね

まちを歩いていると、なんとなく空気の匂いが変わったことに気付きました。もうすぐ春です。   
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おもてなし

今日は「お宅様の住宅を調査させてください」というお願いに旧市街を回りました。 もちろん、断られてしまうこともありますが、今回伺ったお宅の方は、電話連絡を前もってさせていただいただけの急な訪問にも関わらず、快く座敷に迎え入れてくださりました。 今日は簡単なご挨拶のみでしたが、後日、室内の案内と外観のスケッチくらいなら、とお許しいただき、簡単な調査を行うことになりました。 急な訪問にもお宅に他人を上げるということは、毎日のお掃除など、丁寧に住まわれているのだろうなぁと感じます。 実際、今までに伺った歴史のあるお宅ほほとんどが整理整頓が行き届いていました。 柱や床などの木部はしっかり磨かれており、美しい艶が出ています。 そういう、ものを大切に使う住まい方は本当に豊かで美しいと思います。  
末広町 清林寺 
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下校道がなくなっていた

以前の記事でも書きました、鹿沼旧市街と宇都宮をまっすぐに結ぶ古峰原宮通りの新道事業です。
この付近には僕の母校(中学校)があるのですが、当時毎日使っていた帰り道がこの事業により無くなっていました。あぜ道や水路脇や路地をくぐるとても雰囲気のある帰り道だったのですが。
残っているのは住宅がぽつんと一つだけです。


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旧ジャスコ、解体しています

昭和の末から平成の始まりまで営業し、多くの人で賑わった旧市街の中のジャスコ。
閉店して10年以上、廃墟のまま放置されていましたが、ようやく取り壊しに入りました。旧市街に無理矢理に押し込まれたような巨大なボリュームが消えようとしています。
鹿沼市は、大型バスも入れる駐車場を備えた「道の駅」のような広場を計画しているようです。


一昨年のジャスコの様子


現在のジャスコの様子
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路地は猫くんの散歩道

鹿沼の旧市街にはたくさんの路地があります。
曲がりくねったり、狭くなったり、広くなったり、行き止まったりします。
植木などの植物が置かれていたり、ご飯のいいにおいがしてきたりします。
家と家との窓が向かい合って、奥様同士で路地を挟んでお話をするなんてこともあります。
路地は近所付き合いの大切なコミュニケーション手段なのですね。
もちろん、猫くんにとっても大切な生活道路です。大きい通りは車が走って危ないものね。


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これからです

鹿沼市より、歴史的建造物調査に対する後援をいただくことが出来ました。
これで調査研究が円滑になっていくといいなあと思います。


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